今年度最後のハーブウオーター講座です。レモングラスで行いました。10月下旬と言うことでレモングラスも勢いを失い、葉の劣化も進んでいます。それでもまだ青々としているものもあるので行いました。このところの気候変動で植物の生育状況も年々変わっているように感じます。
レモングラスには西インド型と東インド型がありますが、日本で多く栽培されているのは西インド型で私の畑に植えているのも西インド型です。学名はCymbopogon citratus。根元が白くて太くなります。この部分が最も香りが強く、タイ料理のトムヤムクンには欠かせない食材になっていますね。
東インド型は学名がCymbopogon flexuosus。沖縄では古くから栽培されてきているようです。根元が赤くなり太らないと言うところが西インド型との外見上の大きな違いです。香りにも違いがあります。シトラールというテルペン系アルデヒド類が主要成分で、穏やかなすっきりとしたレモン調の香りが好まれますが、東インド型には加えてゲラニオールというモノテルペンアルコール類が存在感を示しています。ゲラニオールというと多く含む代表的な精油はパルマローザ ということになりますが、この存在により全体的に香りが強くくっきりとしたお花っぽい香りと言うことで、精油では東インド型の方が近年好まれているようです。ただお茶にするとちょっときつく感じ、草っぽいそうです。個々の好みもありますので、香り比べ、飲み比べ、してみてはいかがでしょうか。私も東インド型も育ててみようと思っています。
さて、レモングラスのハーブウオーターには、抗ヒスタミン作用、抗菌、抗ウイルス、抗真菌、鎮痛、抗炎症作用などが期待できます。アレルギー性皮膚炎などの痒みを和らげたり、筋肉痛、や保湿にも役立つことが期待できます。またカンジダ菌の繁殖抑制、、発育阻害に効果的とも言われています。スキンケアはもとより、口腔内手先のスプレーで感染症予防に、痒み止めスプレーとして、湿布で筋肉痛などの緩和に、など様々に活用していただきたいと思います。
講座では、お茶の時間に、レモングラスのハーブティーを楽しみました。ハーブティーでは揮発する香り成分を楽しむことができますし、ティーの中にはフラボノイドが含まれています。食欲不振、消化促進、足のむくみ、炎症性のトラブルの緩和などに役立つことを期待して、美味しくいただきました。
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